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また、東北三省生産年齢人口をさらに細分した年齢構造についてみると、典型的な若年化の状態にある(表2参照)

表2は1990年第4回センサスの10%抽出集計の結果であるが、これによると、東北三省生産年齢人口のうち80%以上は青壮年人口であり、労働資源の豊かさを物語っている。

表3は1990年東北三省の就業人口の産業構造を示すものである。これによると、農、林、牧、漁、水利業の従業者の割合が圧倒的に高い。その産業構造を見ると、第1次産業は52.7%、第2次産業(工業と建築業)は27.2%、第3次産業(第1次と第2次を除いた全てを含む)は僅か20.1%となっている。2)

 

(2) 東北三省労働力人口の将来推計

次に人口センサスのデータを利用して、東北三省における1990年-2010年までの総人口及び労働力人口について将来推計を行った。

推計は省別で行われたものであるが、その各省の各項目の推計結果を合計すると、表4の如くである。

表4で明らかな如く、2000年に東北三省の総人口は10,912万人まで増加し、そのうち生産年齢人口(15-59才)は7,407万で、総人口に占める割合は67.9%である。さらに2010年になると、総人口は11,503万、生産年齢人口は7,959万人、総人口に占める割合は69.2%になる。このようにして、将来約20年の期間において、東北三省の労働力資源は、非常に豊かな状態で続いていくと考えられる。生産年齢人口の大きさ及びその年齢構造は過去における出生率及び死亡率変動の結果である。

 

(3) 1990年代労働力人口の増加

東北三省においては、2000年までに1,622万人の生産年齢人口が新しく増加し、生産年齢人口の総数は7,407万へ、2010年にはさらに1,653万の生産年齢人口が増加、三省の生産年齢人口の総数は約8,000万(7,958万人)へと増大することになる。したがって、現段階東北三省の労働力については、以下の2つの特徴がみられる。

 

 

 

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