特別養子制度の成立以後、当児童相談所が関わった養子縁組のケースは、ほとんどが特別養子縁組の申し立てであり、普通養子縁組については4件にすぎません。うち1件は、特別養子縁組が困難な見通しのもとでの普通養子縁組ケースであり、6歳以下のケ−スはすべて特別養子縁組を申し立てています。
こうした里親の意向を反映して、結果として特別養子縁組が困難な児童が、里親委託をされにくいという現象が生じています。とくに児童相談所で取り扱う『行方不明』と家庭裁判所で判断される『行方不明』は、かならずしも一致していないことが有り、その多くは、未婚母子で母が『行方不明』などで意思確認が困難となっているケースです。