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父母による養子となる者の監護が著しく不適当な場合とは、「子を父母の監護に付することが子の健全な生育のために著しく不適当であること」とされ1]父母による子の虐待、親権濫用、2]父母が子を監護する意思・能力に欠ける場合(放任・遺棄)等があげられています。この部分では特別養子縁組の成立につき父母の同意を要しない場合である817条の6但し書きとその範囲を同じくしています。このような事実があきらかであれば要保護性はあるとみなされますが、実際のケースでは判断がむづかしい場合がでてきます。また、実親の同意は、親子関係の断絶という効果をもたらすと言う意味で重視され、実親が同意しない場合は成立はほとんど認められません。要保護性や父母の同意等については子の利益という点から判断される余地が十分にあると思われます。

(3) 里親の特別養子縁組希望

 

 

 

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