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に、いろいろプレゼントをして下さったりとかするかたが見えるんです。その方に彼の声も聞きたかろうと思って私の方もね、「電話したら」って言うんです。3歳、4歳ぐらいのうちは、「僕、電話する」ってしたがっていたんですけど、5歳、6歳になると嫌がるんですよね。「会いにいこうか」っていうと「イヤだ」って言うんですね。先生はとっても親のように可愛がって下さったから、「さみしい」と思うんですけど。私としても彼に頻繁に会わせてたらいいものかどうなのか悩む一方ですね。というのは、昔の傷を思い起こさせるものがたくさんありますから、そういうものに触れさせず過去にとらわれないで、前向きだけでいいって感じにすると、やっぱり触れさせるもの、思い起こさせるものはどうかなって思いになります。

本当のお母さんという確かめ

一緒に住んで1年ぐらい立って4歳の時にです。道を歩いていると、なんか買いものに連れて行くとかあるいは保育園の帰り道に、何の脈絡もなく「お母さんて、本当のお母さん」っていうふうに聞くんです。ある時はお父さんを「お父さんて、本物のお父さん」とか、聞きました。それに対してどう答えたかというと、告知を早目にし

 

 

 

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