(2) S君の家庭生活体験について 熊本県八代児童相談所児童福祉司 桂 重則
S君は6歳の元気な男の子です。明るくて素直な性格で誰からも好かれています。2歳のときに養護施設に入所しました。父親が家出をして、母親は仕事と借金を抱えておりやむを得ず施設にお願いすることになったのです。母の仕事の関係で盆正月の帰省もままならず、里親さん宅に家庭生活体験事業として盆正月に4泊5日の家庭生活を提供いただいております。
子どもが施設に帰った後で里親さんから5日間の家庭生活について報告書が提出されます。児童相談所でもその写しをいただいております。里親さんの人柄と子どもの生活ぶりが良く分かり貴重な資料となっています。
この報告書では生活習慣(食事や寝起き等)について5分類(30項目)、社会的適応性(対人関係、余暇等)について4分類(24項目)について体験事業で生活した内容を受託者としての立場で評価するようになっております。良好な項目には○印をつけてもらいます。