エ 施設と里親の関わり
最近、家庭に恵まれず施設入所している児童は、両親がいる若しくは片親がいる世帯がほとんどです。
しかし、家庭からの面会もなく、お盆やお正月の帰省もできない児童がおります。普段明るい子が、週末になると黙り込んだり、お正月前になると一人で部屋に閉じこもったり孤独や淋しさがこみあげてくるやるせない気持ちを読み取ることができます。児童も自分の家庭の状況は理解しているのですが気持ちはおさまりません。児童のことだけを考えて受けとめてくれる温かい支えが必要なのです。
家族に代わって満たされるものができることだと思うのです。週末預かりや、夏休み期間の預かりなどをする短期里親、単発的に家庭生活を体験させるボランティア里親など、施設も里親からの申し出を心待ちにしています。
また、養子縁組を前提とした里親若しくは長期養育を希望する里親でも、施設内の多くの児童と接して児童の気持ちをつかむことで、子育てする自信をさらに強くしたり、特定の児童と関係づくりができて里親委託になったりすることもあります。幅広い年齢層の児童に対応している施設との情報交換も欠かせないものではないでしょうか。
現在、行政等が援助する施設と里親に関する事業としては左記のとおりです。
(1) 施設入所児童家庭生活体験事業 (施設機能強化推進事業)
(2) ふれあいキャンプ事業(里親促進事業)