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I 里親制度の発展について

 

 

1. 家庭養育の意義と里親制度

児童はその両親のもとで、家庭において養育されることが最も望ましい。わが国の児童憲章は「すべての児童は、家庭で、正しい愛情と知識と技術をもって育てられ、家庭に恵まれない児童には、これにかわる環境が与えられる。」と謳っており、また、国際連合で採択された児童権利宣言第6条には「児童は、その人格の完全な、かつ調和した発展のため、愛情と理解を必要とする。児童は、できるかぎり、その両親の愛情と責任の下で、また、いかなる場合においても、愛情と道徳的および物質的保障のある環境の下で育てられなければならない。幼児は、例外的な場合を除き、その母から引き離されてはならない。………」と述べている。

平成6年には「児童の権利に関する条約」(参考資料11)が批准発効され、その前文において児童は「家庭環境の下で幸福・愛情及び理解のある雰囲気の中で成長すべきである」と謳われている。

社会には、両親などの保護者がいない児童、或いは親に養育させることが適当でないと認められる児童など、家庭に恵まれない児童がおり、児童をその家庭とは異なるところで保護しなければならない場合がある。その場合においても、できる限り家庭的な暖かい愛情となごやかな雰囲気のなかで児童を養育することが、児童福祉の基本的な原理である。

このような児童に対しては、現在乳児院(1歳未満児)及び児童養護施設(1歳以上18歳未満児)等による施設養護と里親制度による家庭養護のいずれかの方法によって、その福祉をはかっている。いずれの場合においても家庭的養育を十分配慮することが重視されているが、とくに里親制度は、このような児童を養育することを希望する個人家庭に預けて、家族・親子関係を中心とした家庭養育をはかる制度であり、児童の

 

 

 

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