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グループホーム推進グループ

 

-郷里で安心して暮らせる社会をめざして- グループホーム推進担当からの近況報告

私の知人であるA夫妻から相談を受けました。

「郷里で一人で暮らしている75歳の母親から最近しきりと長男であるA氏に、郷里に帰ってくるようにと強い要望があり、悩んでいる。気丈であった母親は、父の死後めっきり気弱となり、息子と同居を望んでいるが、上京してA氏と同居することには絶対に同意しない。長年なじんできた郷里と人間関係のきずなは、そう簡単に捨てられないという母親の気持ちもわかり、近所の公園で寂しそうな呼び寄せ老人を見るにつけ、その感を強くする。とはいえ、自分たちの生活を丸ごと郷里に移すことはできない。どうしたらいいのだろうか?」という相談です。

現在、同じようなケースで日々、悶々と悩む親子は多く、問題は深刻です。かくいう私も2人の息子たちと離れて暮らしており、他人ごとではありません。

財団が推進している「ふれあい型」グループホームは、まさしく、このような親子も救う住まい方なのです。

グループホーム推進担当として、全国の各地、各所に、なじみ深い郷里で、同じ立場の仲間たちと支え合いながら生活する共生の住まいが誕生することを願い、また、そのような住まいで、よく訪ねてくる息子たちとごく自然に、余裕を持って交流し合っている自分の姿を重ね合わせながら、奮闘しております。

目下、10月をめどに取り組んでいる「ふれあい型」グループホーム案内書は、非力で、自信喪失ぎみの私を叱咤激励してくれる財団の仲間の協力、グループホーム推進委員のみなさまのより広い専門的見地からのご指導、さわやかパートナーのみなさまからのご提言などに支えられて何とか完成の予定です。(神谷 和夫)

 

「ふれあい型」グループホームとは

ふれあい社会づくりを進めるための大切な生活基盤として、『住まい方』がありますが、財団は元気なうちから、お互いの自主性を尊重し、認め合えるふれあいの場を作って生活する強制の住まい方を『ふれあい型』グループホームと名付け、推進しています。

 

 

 

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