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昭和五七年には「神戸ライフ・ケアー協会」(理事長・今井鎮雄さん)が「隣人愛を根底にした自発的な集まりとして対等平等の関係を保ちつつ、高齢化社会の中で市民が相互に助け合い、平和で安心して暮らせる社会、コミュニティー形成を目指す」という趣旨のもとに、有償ボランティア団体としてスタート。その後、五七年から無償の助け合い動を展開していた「香川県老人福祉問題研究会」(代表・兼間道子さん)が昭和六〇年から有償性と同時に「ふれあい切符制度」を取り入れ、こうした動きが社会福祉協議会や福祉公社にも広がっていき、平成元年十一月には六三団体だったものが、現在では三一四団体と増えてきています(グラフ参照)。

 

ふれあい切符って何?

時間委託(貯蓄)、労力銀行、タイムストックなど、各団体によって名称や採用形態などが異なっているものを総称して、さわやか福祉財団では愛称として「ふれあい切符」とよんでいます。この制度は、家事援助などのサービスを行った時間(点数)分を、いずれ、自分や家族が必要な時に引き出して使えるもので、ボランティア活動を広めるひとつの手法として、全国に広まっています。

 

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愛情をリレーする「ふれあい切符制度」

「ふれあい切符制度」には、大きくは三つの採用形態があります。その一つは、一〇〇パーセント預託型です。これは、「助け合い活動」をした時間をすべて預託するもので、謝礼金は、サービスを提供する個人には一切渡りません。この方式は、愛媛県の「松山市社会福祉協議会」や秋田県の「福祉バンク大館」(会長・石田寛さん)が、また、退職者を中心に平成六年から始まった「ニッポン・アクティブライフ・クラブ

 

 

 

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