特集 公的介護保険制度を考える
わが国初の"広域連合サービス"高知の西仁淀介護公社を訪ねて
(取材・構成/阿部 まさ子)
高知県西仁淀(にしによど)地区は、高知県の北西部、四国山脈の山ふところに抱かれた愛媛県境に近い池川町、吾川(あがわ)村、仁淀村の三町村からなる。高知県と愛媛県をつなぐ国道33号線沿いの山間地で、県内で最も過疎と高齢化の進んだ地域である。
ここに全国で初めて、財団法人による広域介護公社が平成六年に作られた。西仁淀介護公社である。公的介護保険の導入を前に広域で介護に取り組もうとする動きが各地で出ているが、西仁淀介護公社はその試みの草分けといってよい。