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のものですが、工場管理職にも声はかけていまして、お弁当配りも参加してもらっています。

堀田 労働組合は従業員の待遇改善というひとつの目的があるわけですが、そんな中でボランティアをどのように位置付けて働きかけておられるんですか?

 

 

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森 今の世の中では、心のケアというのも大げさですが、豊かさには心も必要です。そのための方策は何か、ボランティア活動もそのうちのひとつではないかと考えています。割合でいえば従業員の二%程度の登録者ですから、まだ全然ですが、とにかく若林さんの話ではないですが、参加してもらうために、社内でこういうことをやった、今度はこういうことをすると宣伝しています。掲示板の利用もしますが、それだけではなかなか人は集まりません。そこで、先ほどのボランティア登録者にはDMを送っています。一五〇名に送ると、四〇名ほどが毎回参加したいと言ってきます。これだけのことでも年に七回続けるのは結構大変です。ボランティアの世話をするボランティアも結構パワーのいるものなんですね(笑)。

渥美 私どもの登録者は組合員比約二割と当初予想したより倍近く多かったんですが、そのうち五〇代がほぼ八割を占めています。工場には女性が多いので、だんだん子供の手が離れてくると次に何をしようかと考えるのでしょうね。組合でのボランティアを知ると、定年後も続けられるかもしれないと思って参加する方が多いようです。一部短大に通いながらうちで働いている若い女性もいるんですが、配食ボランティアに参加して、将来は福祉関係の仕事に就きたいと興味を持つ人も多いですね。

 

 

 

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