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供されるサービス、市場からの経済取引によって得るサービスだけでなく、市民が自ら編み出していくという、"市民による市民自治"という新しい概念と価値観を「公」も「市民」もいっしょになってつくり上げていこうとするのが、その存立理由であったはず。だが、自治体も市民・市民団体も、どうもこの概念からかけ離れてしまい、自治体はひたすら法尺度と照らし合わせて、結果としてアラ探しをすることに専心し、市民団体は市民団体で法人格を取得することだけを目的としてしまい、自分たちの団体の社会的使命は何か、何を目的に事業を行うのかという、活動の基本精神を忘れてしまっている動きも垣間見られるのが残念ながら今の現状のよう。

 

NPO法人格・申請から設立までの流れ

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市民の戸惑いと行政の戸惑いを新しいエネルギーに転換させてより良い制度を共につくり上げよう

NPO法は新しい制度であるだけに、手さぐりで進むほかに「これが王道」という道はない。また、時間の経過とともに、予想もしなかった「良い」状態、「悪い」状態が現れてくるのは必然の流れでもある。ただ、現段階では残念なことにその混乱ぶりだけが際立っているように見える。

こうした混乱を解決していくためには、その都度、起こった問題をみんなで考え、叡智を結集して、お

 

 

 

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