や固定資産税の支払いなどを考えると、赤字も覚悟での出発だった。だが、当初の予想に反して、現在、月に十〜十五万円ほどの利益が出ており、ボランティアの人たちに交通費や少額ではあるが謝礼金も支給できる状況だという。こうした組織運営の成功の秘訣について、久保田さんは三つの理由を挙げる。
「もめん工房」クリスマスツリー作り。
「はっぴいわん」ボランティア当番表。毎日楽しい講座がびっしり。
「ひとつは、ボランティアさんも含め私たちとお年寄りとの関係を、"世話をする人される人"ではなく、友だちあるいは尊敬できる人というスタンスで接してきたことがあると思います。だから、居心地がいいんでしょうね。二つめは、社会福祉協議会や地元の在宅介護団体、さらには商店街の人たちとの協力関係を得られたことが大きい。特に、大野町商店街振興組合では、"お年寄りの楽園化"構想を打ち出していて、この町を"尾張大野元気村"と名付け、お年寄
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