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六五歳以上の高齢者も保険料を払わねばなりませんが、それを負担と感じるか、サービスを受けられるから自分たちの老後の生活にプラスになると感じるのか、高齢者が保険料をどうとらえるかで、介護保険の成否は決まると思います。

 

Q 介護保険の具体的な準備はどの程度まで進んでいるのですか?

山崎 制度そのものについては、今年の年末までにほぼ政省令案が取りまとめられます。そのころには制度の全体像のあらましがわかってくるはずです。介護保険の運営主体になる各市町村は懸命に介護保険事業計画の準備をしているところです。介護が必要な高齢者が地域にどれだけいるのか調査をしているところで、その数字がまとまる年末までには地域のニーズができるはず。ニーズがわかれば保険料の計算やサービス供給量の検討に入れます。

 

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山崎史郎氏

 

当面の新ゴールドプランの課題は達成できる

 

Q 介護サービスの整備は進んでいますか?その目安となる新ゴールドプランの進捗状況を教えてください。

山崎 国全体で見た場合、平成十一年度までの目標値はほぼ達成できると考えています(P52表参照)。むしろ予算の面でいうと、平成十一年度は目標値をオーバーするサービスも出てくると思う。たとえばホームヘルパーは一七万八五〇〇人程度、特別養護老人ホームは三〇万人分程度になるよう予算を要求しています。

市町村によってはサービスの量や種類が足りないところもありますが、現在、それぞれの市町村が介護保険に向けて基盤整備などに力を入れているところです。当面の新ゴールドプランという課題は達成できるだろうと思っています。

 

 

 

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