林さんは九月四日、大阪で開かれた日本生命財団高齢社会福祉ワークショップに報告者として出席したが、会場ではCS(カスタマーズ・サティスファクション=顧客の満足)などサービス産業の専門用語が飛び交い、利用者を優先する意識の芽生えが感じられた。三重県の上野市から参加した同市社会福祉協議会在宅介護支援センターふれあいセンター長の平井俊圭さん(三八歳)は「介護の質を保つためにはISO9000シリーズの規格を取りたい」と述べた。ISOとは品質管理および品質保証のための国際規格で、いわば福祉の質もグローバルスタンダードに引き上げて競争力を付けようという考え方。先駆的な高齢者施設はシルバーマークには目もくれず、ISO規格を取るための準備に取り組んでいる。
サービス産業としての福祉ベンチャービジネス
「ビックバン」こそチャンスと、全くの異業界から飛び込み、注目を浴びて