ここが問題
要介護認定の基準と標準的なサービス水準
服部メディカル研究所所長 服部 万理子
厚生省は介護保険制度の要介護認定基準と要介護状態に応じた区分ごとのサービス水準を医療保険福祉審議会に提出した。介護保険によってどの程度のサービスが受けられるのか、おおよその見当がついたので、そのあらましを紹介し、合わせて今後の課題について述べてみよう。
標準的介護サービスは四つの類型で試算
今回明らかにされた認定基準は特別養護老人ホームなどで介護を受けている高齢者の生活状況を一分刻みで観察し、人の手助けを要した時間を一日当たりで計測し、その時間数によって要介護度をレベル分けした。たとえば一日当たりの要介護時間が一時間五分以上一時間四〇分未満なら「要介護2」といった具合である。