がら理解を求めるとともに、地域の中に点在する無償ボランティア団体とも手をつなぐなど、横のつながりも強めていきたいですね」
『さわやか木曽川』という団体を、共に生き、共に育ち、共に歩むバリアフリーのまちづくりの起爆剤にしたいと願う丹下さん。そんな彼女のもうひとつの大きな目標は、福祉と教育のネットワークを結ぶ架け橋になること。
「子供たちに生きる気力を与え、命の尊さを教えるためにも、なんとか、教育の中にボランティア活動を取り入れてもらいたい。そのためには、まず、現場の先生方に福祉に対する興味を持ってもらえるよう、働きかけていこうと思っています」
産声を上げたばかりのこの団体が、今後、どんな形で地域の中に溶け込んでいくかはまだ未知数。だが、丹下さんをはじめとするメンバーたちのこの熱き思いがあれば、必ずやふれあいのあるまちづくりは実現されるに違いない。
1995年
8月 堀田力著『再びの生きがい』に感銘し、ボランティア活動を開始。
1996年
7月 会員4名で『木曽川町の福祉を考える会』(仮称)を発足。
11月 既設団体『さわやか愛知』を訪問。団体設立を目標にして学習を進めていくことで合意。以降、月1〜2回学習会を開催。
1997年
8月 さわやか福祉財団発行の『新設のためのマニュアル』を入手。
9月 設立準備委員会発足。以降、月1〜2回委員会を開催。
11月 『連合愛のカンパ新規サービス事業立ち上げ準備資金』の申告書発送。
12月 『さわやか愛知』で開催されたインストラクター研修会に参加。
1998年
2月 さわやか福祉財団主催・団体新設のためのリーダー研修会に参加。行政、社会福祉協議会等へのあいさつまわりを開始。
3月 木曽川町内に団体発足のちらしを配布。
4月 代表者宅の一室にて事務所を開設。27日、木曽川キリスト教会の集会室にて設立総会を開く。
愛知県葉栗郡木曽川町に本拠地を置く"くらしのたすけあい『さわやか木曽川』"は、町の中も人の心もバリアフリーの「ふれあいのあるまちづくり」をみんなで行っていくことを目標に設立された市民互助型・非営利の会員制在宅福祉サービス団体。主なサービス内容は、買物、掃除、洗濯、食事づくりなどの家事援助や簡単な介護、話し相手など。年会費は2400円(年度途中入会は月割)で、交通費は町内200円、町外実費。謝礼は1時間700円で、うち100円を事務運営費として会へ納入。また、謝礼を現金で受け取らず、点数で積み立てるふれあい切符(時間預託)制度も取り入れている。