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喜・涙・笑 ふれあい活動奮戦記

 

 

有償ボランティアの大切さを訴えるとともに福祉と教育を結ぶ架け橋になりたい

くらしのたすけあい「さわやか木曽川」(愛知県)

 

「実は私、とても臆病な性格で、団体設立に向けて走りだしたものの、自信も勇気もなく、どうしても踏ん切りがつかずにいたんです。代表者ともなれば団体に対してはもちろんのこと、対外的な責任も負わなくてはいけない。狭い町ですから人の噂の種にもなる。万が一失敗したら、ここにはいられなくなるんじゃないかと思うと、正直、怖さが先に立ってしまって…。でも、今年の二月にさわやか福祉財団主催の『新設のためのリーダー研修会』にお招きをいただき、全国から集まったみなさんの"地域をふれあいの社会に変えよう!"という燃えたぎるような熱い思いに触れ、本当に感激しましてね。それで、背中を押されたというか、ようやく吹っ切れたんです。何がなんでもやらにゃあかんと。設立に至るまではこの研修会をはじめとしてたくさんの出会いがありましたが、今思い返せば、そのひとつひとつが私にとっては得難い宝物だったように思えますね」

自宅の一部を改装した事務所で、感慨深げにこう語るのは、この四月に『さわやか木曽川』を立ち上げた丹下多栄美さん。

 

"ふれあい社会"づくりの構想に触れ自分の探していたものに出会った気がした

代表者の丹下さんは、二九年間、中学校で教鞭を執ってきた元教師。そんな彼女が福祉の世界にどっぷりと浸ることになったのは、老人ホームでのボランティア活動がきっかけだという。

 

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「きそがわ作業所」での食事介助の学習会風景。

 

 

 

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