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堀田 (うなずきながら)食事作りは、ではみなさん一緒に?

小川 そうです。朝と昼は全部自分たちでやります。だいたいみなさん七時半頃に起きてきて、話し合って作るんです。

堀田 役割分担などはあるんですか?

小川 後片付けとして食器洗いだけ当番制で三日ずつ。あとは特に決めてません。決めるとかえって貸し借りができてよくないんです。お米洗ったり、野菜切ったり、お皿を出したり。自然にやっています。夜は今は浦和市が一週間に四回、給食の宅配をやってくれてすごく助かってます。

堀田 それはいいですね。残りの三日は?

小川 自分たちで作ってます。五分ほどのところに商店街があるので夕方みんなで買い物に行ったり、天気が悪い時や私がいない時などは届けてくれるんです。一人一食五〇〇円以内と決めているので、その中でお刺身が欲しいとか注文すると持って来てくれます。

 

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堀田 食事はグループホームでの重要なポイントですが、給食サービスや、宅配で届けてくれる懇意のお店など、やはり地域のサポートは心強いですね。

小川 本当にそうですね。夕食は、実は当初七年間は友だちや子供たちのお母さん一二人が、ボランティアで作って持って来てくれてたんですよ。ただ、だんだんこ主人の転勤などもあって五人に減ってしまいました。補充もしたけど長続きしませんでしたね。それと味がやはりむずかしい。辛いとかしょっぱいとかお年寄りにいわれて、「ごめん、今日限りよ」とか。それで困ってた時にちょうど市のサービスがスタートしたんです。本当に助かりました。

堀田 (うなずく)

小川 それとボランティアといえば、給食の宅配は、近くの公民館まで業者が持って来るんですが、そこから「さくら」まで持って来てくれてるのもボランティアさんです。市が買ってくれた温蔵庫があって、温かいものはそちらに、冷たいのは冷蔵庫に入れて置いてくれるんです。

 

 

 

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