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センターの担当職員は、このデータをもとに高槻市へのヘルパー委託料請求書、勤怠管理、給与基礎データ処理を行うが、これまで約一二日間かかっていた月末の集計処理が三日間程度に短縮され、省力化という点で高い効果が上がっている。

 

3] 在宅高齢者のQOL向上システム

兵庫県五色町では、平成七年度から「在宅保健医療福祉支援システム」が稼動している。これはCATV(ケーブルテレビ)で家庭、診療所、健康福祉総合センターを結び、映像と音声を双方向でやり取りし、診断や処遇の支援を行うものである。具体的には、重症疾患で在宅療養を希望する患者宅に固定型の双方向のCATV端末機(図3)とバイタルセンサー(血圧、脈拍、呼吸、体温を測定する機器)を設置し、患者や家族の相談に随時応じ、看護、介護指導や精神的支援の充実を図る。また、要介護者等にホームヘルパー、訪問看護ステーション看護婦等がケアをする際に、対象高齢者の身体異常を発見した場合、携帯用CATV端末機(図4)を使用して即座に主治医などに映像を通して相談し、適切な処置を行う。

このシステムのメリットは、患者の状態を医師・看護婦、ケアワーカーなどが訪問しなくてもモニターできるということ、また患者及びその介護者も家庭に居ながら医師等と顔を合わせて相談ができるため、安心して療養できるということである。

 

図3 在宅療養支援設備-据え置き型端末-

出所:兵庫県五色町提供資料

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図4 在宅ケア支援設備-携帯型端末-

出所:兵庫県五色町提供資料

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