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喜・涙・笑 ふれあい活動奮戦記

 

 

潜在ナースのパワーを生かして介護疲れに苦しむ家族をサポートしたい。そう思ってはじめた活動なんですよ

訪問ボランティアナースの会 CANNUS(キャンナス)(神奈川県)

 

「末期がん患者を抱える家族の方から、"本人がどうしても、家に帰りたいといってるんですが、自分たちだけで看る自信がないので手伝ってもらえないか"という連絡をいただいた時のこと。ご住所をお聞きしたら、たまたま、四、五軒先にうちの会員の方が住んでいたので、その方に出向いてもらうことにしたところ、"ご近所なら、何かあったらすぐに来てもらえる。それは心強い"といたく喜ばれましてね。当初、病院側は在宅には否定的だったそうですが、看護婦資格のある人が付いていてくれるのならと退院も許可され、家族やホームドクターと連携を取りながら、無事、最期を看取ることができたんです。家族を家で看たいと思っても、負担の大きさや不安感などから躊躇してしまうケースはまだまだ多い。私なんかの看護婦免許はもう、錆びついてしまってますけど、それでも経験や技術を生かせる機会は少なくない。ですから、地域の方々に訪問看護のよさを知ってもらい、困ったときにはキャンナスがある。そう、思ってもらえるような団体をめざしていきたいんです」

こう語るのは、市民参加型在宅福祉サービスの「看護婦」版ともいえるユニークな取り組みを行うキャンナスの代表を務める菅原由美さん。

 

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病院への送迎風景。

 

震災の神戸へと飛びボランティア精神の大切さを実感

菅原さんは看護短大を卒業後、病院を経て企業の診療所などに勤務。結婚後も自動車販売業を経営するご主人を手伝いながら、日赤

 

 

 

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