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喜・涙・笑 ふれあい活動奮戦記

 

 

ケアする方もされる方もたくさんの元気をもらえる。それが活動のエネルギー源ですね

たすけあいの会 ふきのとう(千葉県)

 

「会を設立した当初のことなんですが、あるおばあさんから、"転んでしまって動けない。というSOSの電話が入りましてね。すぐに駆け付けると、どうも骨折してる様子。それで、救急車を呼んで病院まで付き添ったという経験があるんです。そのときは事なきを得てホッとするばかりでしたが、後からご本人に話を聞いたところ、"昼間は家族が出払ってしまうので不安。何かのときのためにと、会のチラシを財布にしのばせておいた"というんです。本当に、うれしかったですね。困ったことが起きたときには、行政や社会福祉協議会に相談すればいいというのは、みなわかっています。でも、利用するにはいろいろ煩雑な手続きがあることも、経験上知っている。だからこそ、今すぐ来て欲しいとか、気軽に利用できるという、私たちみたいな草の根団体の存在意義があるんだなあと、この時にはっきり確信しました」

「会に対する思いとは?」という質問に対し、こんなエピソードで答えてくれたのは、代表を務める国生(こくしょう)美南子さん。

 

離れて暮らす両親の介護をどうするか。困ったときに助けてくれたのは、草の根団体だった

 

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学校喫茶「欅」のクリスマス会。お年寄りも小さな子連れのお母さんもみな一緒に楽しんだ。

 

 

 

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