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い、リスクを求めない、利潤を追求しない、地域のためになる活動を理念に、夏は公園の草刈り、冬は灯油の宅配等を手がけると、マスコミでも"サラリーマンの週末会社"として当時話題にもなった。こうして徐々に、地域社会への参加意識が深まってきたように思う。

一九九二年、私たちの自治会でもご多分にもれず高齢化が進み、将来に備えて"助け合いのシステム"をつくろうと、行政の福祉部を訪ねて勉強会を持つことになった。行政も市民の助け合い組織設立に賛成してくれ、さらに「ぜひ流山市全体を対象に考えて欲しい」という提案を受ける。ちょうどその頃、堀田理事長がはじめたさわやか福祉推進センター(現さわやか福祉財団)の活動を知って共感を得、以来リーダー研修会に参加して団体設立をめざしてきた。

設立準備委員を一人ひとり個別に、妻と二人で訪問して説得にあたり、そして九四年、男女各十二名の計二四名で設立準備委員会を発足させた。自治会長三名、医療法人理事長、特養施設長、障害者施設理事長、数名の企業OBに六名の民生委員の方々の賛同を得て、週末会社の仲間も定年退職者、現役を含めて五名が何らかの形で参加してくれた。従来「福祉」といえば女性中心で、男性の参加はまだめずらしい頃。しかし、時代は"待つ福祉""与えられる福祉"から"参加する福祉"、へと確実に変わっている。積極的に参加者を募り、一九九五年六月に、設立総会を経て団体が発足。その時すでに一八○名の会員が参加し、総会を待たずに利用申し込みが飛び込んでくるなど、てんやわんやのスタートとなった。

活動としては、日常の生活支援を中心に、在宅介護支援など、愛

 

 

 

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