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学校ボランティア

 

 

地域を愛する心を育む福祉活動を

長崎県長崎市立古賀小学校 校長 福井 英俊

 

本校では、平成八〜九年度と環境教育研究に取り組み、合わせて福祉協力校としての指定を受けて活動を展開してきた。環境教育と福祉教育は活動の違いはあっても、地域を知り、地域に誇りを持ち、地域を愛する心を育てるという点では相通じる教育といえる。福祉教育の一環として本校では、毎年一年生と四年生がそれぞれ「老人保健施設中の里」(以下「中の里」)と「特別養護老人ホーム古賀の里」(以下「古賀の里)を訪問し、お年寄りとの交流を行っている。

 

●<心温まるふれあいの時間>●

一年生は、「中の里」訪問に向けて、主に「生活科」の時間を利用してお年寄りへの贈り物と出し物を準備した。特に贈り物については、生活科の活動単元「秋をさがそう」の延長として位置付け、かづらを利用したリースや、摘んできた花でのたたき染め作りなどを行った。本校での環境教育の視点のひとつ、「資源の有効利用」としての取り組みも加え、自分たちの家から持ち寄った材料を使って、グループごとに思い思いのプレゼントを作るなどして、訪問の日に手渡し、お年寄りを身近に感じることができた。

四年生は、子どもたちとその保護者が一緒になって「古賀の里」を訪問している。親の立場として、施設を訪問している子どもたちがどのような体験をしているのか、合わせて、自分たちにもできることが何かあるのではないかという意識の高まりが、親子での訪問となっている。忙しい仕事や家事の合間を見つけて出し物の練習をし、お年寄りを楽しませている。

 

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一年生の「中の里」訪問風景。別れを惜しむおばあちゃんと。

 

 

 

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