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喜・涙・笑 ふれあい活動奮戦記

 

 

活動を通じて素晴らしい「人の財産」を得られたことがなによりの喜びです

さわやかサービス北摂(兵庫県)

 

「先日、ある女性が事務所を訪ねて来られ、今はまだ勤めてますが、辞めたら何かお手伝いをしたい。とおっしゃられましてね。六〇代後半ぐらいかなと思いつつ、いろいろ説明をしたところ、"私のできることは、車の送迎や話し相手。何しろ子育て後、看護婦を四六年しておりますので・・・・・・。とのこと。なんと、彼女は八一歳だったんですが、車でどこでも飛び回っている様子。いっぺんに元気が出てくるような訪問者でした。会員の中には、こういう元気な高齢者の方も増えていて、"体が動くうちは、何か自分ができることで役に立ちたい"という方も少なくないんですが、これってまさに、私たちのめざす"お互い助け合いの精神"そのもの。みなさんのこうしたやさしい心に触れるたびに、ああ、この活動をはじめてよかったと、しみじみと思いますね」

問い合わせの電話応対やコーディネートの仕事の合間を縫って、こう話してくれたのは、設立発起人の一人であり、現在代表を務める久桓千里さん。

 

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お金も、知識もないないづくし。熱意だけで設立にこぎつけた

そもそも久恒さんがこの『さわやかサービス北摂』を設立させようと思ったのは、お年寄りたちの切実な声を聞いたことがきっかけだったという。

「この地域は三〇年ほど前に造成されたニュータウンなんですが、高齢化が進み、お年寄りだけの世帯が目立ちはじめてきたんですね。でも、佳民に連帯感は薄く、趣味のグループにでも入っていなけれ

 

 

 

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