もニーズを感じているのは、「今晩のごっつぉう」と名付けられた夕食の宅配。当初は、週一回の宅配だったのが、もう一食は欲しいという要望で、現在は、一回五〇食を上限に、週二回の宅配を行っている。
「袋井市では、これまで一食も食事サービスを行っていませんから、その分、侍ち望まれていたようですね。というのも、自分で食事をつくれるお年寄りでも、一人暮らしだと、そんなに手の込んだものはつくらないので、みなさん、栄養のバランスに不安がある。その点、このお弁当は煮物中心で食品数も多く、しかも食材にこだわって、近くの農家や養豚場などと契約をして"顔の見える人の野菜や肉"を使っていますから、安心して食べていただけるみたいです」
また、定期的に食事を届けるということは、安否確認にもなるため、お年寄りにとっては精神的な安心感も大きいよう。
こうした一対一のふれあいに加え、地域の住民同士がもっとふれあう機会をつくろうと、昨年秋からは、近くの精神障害者の社会福祉施設である『たんぽぽ』との共催で、週に一度、農家の朝取り野菜や卵など、お昼ごはんの販売などを行う「縁側ショップ」もはじめた。