時間につき五百円、百円は事務局の運営費として充てられる)、サービスした時間を貯蓄し、後日、会員自身や家族のために備えることもできるが、現段階では、協力者の約九五%が時間預託を選択しているとのこと。
「協力者はボランティア精神でお手伝いしていますが、利用者が気兼ねなく申し出ていただくために、謝礼をいただくことにしました。そうすることで、利用者も協力者も対等な立場でいられますから。"今まで、何らかの形で地域の役に立ちたいとは思っていだけれど、隣の家の人に、いきなり、何か困ったことはありませんか?とはなかなか聞けないもの。こういう団体ができたおかげで、参加できてうれしい"と、会員になってくださった方も多いんですよ」
活動を通じて知り合った仲間はかけがえのない心の財産
この四月で設立丸二年になる『助け合い遠州』だが、果たして、誰から、どんな依頼を受けることが多いのだろうか。その点についても、稲葉さんに聞いてみた。
「当初は、働く女性や子育て中の女性を助けたいという気持ちのほうが強かったのですが、実際には、一人暮らしの高齢者の利用が圧倒的に多いですね。長年、この地域に住んでいましたが、こんなに多くの高齢者の方がいたのか、そして、みなさん、そんなにも困っていたのかと、改めて驚かされました」
援助の依頼は、病院への付添い、食事づくりや掃除などの家事援助、また交通が不便なせいか、お彼岸やお盆の時期には、墓参りや寺参りの送迎などが多いというが、最