(パネラー)費文怡 マーヤ保育園 保護者
保育園(所)への提言
はじめに
(1)ことば
(2)自然とのふれあい・あそび
(3)給食・弁当つくり
(4)連絡帳
(5)布団
(6)保育園(所)と幼稚園
おわりに
(パネラー)小高勢津子 八尾市立山本南保育所 看護婦
(1)看護婦と保育所
(2)Aちゃん母子とのかかわりから
保育園(所)への提言
費 文怡
(マーヤ保育園 保護者)
日本のグローバル化につれて、多くの外国人が日本で生活するようになってきている。しかし、言葉をはじめ、生活習慣などの文化が、国によって異なるため、特に、子供をもつ外国人親にとっては、子供に対してどう教育していくかで悩む人が多いと考えられる。教育の第一段階として、保育園(所)や幼稚園については、特に難しいと言われている。そこで、保育園(所)に子供を預けている親の一人として、保育園(所)に対する感想などを二、三述べてみようと思う。
1)言葉
主人と私は共に中国人であるため、家ではほとんど中国語で話をする。子供が1歳半になって保育園に入れた時に、先生のおっしゃることはちゃんと分かっているのかなあ、と非常に心配していた。最初は、園で、片言の中国語でしゃべったりして、先生を困らせたこともよくあった。戸惑っている先生の方から、日常用語の日中言葉(発音など)を紙に書くように頼まれたことがある。頼まれることだけで、非常に感謝している。先生が一緒懸命発音の練習をしているのを見て、先生にこんな苦労までさせて、と不安でならなかった。そこに、先生の子供に対する責任感を感じており、今でも感謝する気持ちでいっぱいである。先生の日ごろにおける努力のお蔭で、子供は日本語を覚えるのも順調で、それも、親よりも完璧な関西弁である。また、先生の名前や友達の名前なども言えるようになったのである。
子供が産まれてから、家では日本語を使ったほうがいいよ、とよく言われていたが、結局、家では特に中国語あるいは日本語というようには意識せず、今では、日本語で話しかければ日本語で、中国語で話しかければ中国語で答えてくれているのである。
2)自然とのふれあい・遊び
日本の保育園(所)は、「自然とのふれあい」を非常に重視しているように思う。散歩に出かけ、いろいろな自然にふれあいながら、その都度、花や昆虫などの名前をちゃんと覚えてきているのに驚いた。また、砂場での遊びなども、手足はドロドロだが、心の中では、非常に充実し満足しているように見受けられる。これは、これからどんどん成長していく子供にっては、非常に大事なことである。
また、一方、粘土やクレパス、積み木、ブロック、鬼ごっこ、ままごとなどの遊びは、中国とはほとんど変わらない。人形劇、紙芝居、絵本など、教養的な面においても非常に力を入れているように思っている。ただ、物語が中国とほとんど違うため、親にとっても、宿題が一つ増えたようであるが、子供と一緒に楽しむことができて、大変よかったと思う。