3] 事業展開の留意点
ア 開催要項やチラシには「不登校」「登校拒否」等の用語は記載しなかった。
イ 一般の児童・生徒を対象とした事業と異なり、広報先を石川県内及び近隣県の教育相談室や適応指導教室に限ったため、広報先の年間計画立案前に、平成10年度主催事業一覧表を送付し、参加を呼び掛けた。また、新年度早々にチラシを持って各相談室に出向き、趣旨と実施に当たっての留意点等を説明した。
ウ 「リフレッシュ1」では、対象が不登校生徒で、参加者が地元の中・高校生が多数を占めると予想されたため、事業期間中の利用者受入れを停止して実施した。
エ 各相談室の相談員の参加と同時に学級担任の参加を強く勧めた。
オ プログラムへの参加はあくまでも参加者の主体性を尊重し、決して強制はしないようスタッフの共通理解を図った。
カ 集団不適応等の生徒のために、常にカウンセリングできる体制を整えた。
キ 導入段階の歓迎の会は、いかに生徒の信頼を得るか大切な場面であり、重視した。
4] 事業への協力体制と役割
ア 講師との連携
講師は石川県教育センター教育相談課、羽咋教育相談室の2名に依頼した。企画の段階から事業の内容や留意点、進め方について相談にのってもらった。
また、全日程においてカウンセリングの体制をとってもらい、生徒や教育相談員、学級担任の日頃の悩みや、個々の生徒への接し方等をアドバイスしてもらった。生徒の活動中はその様子を観察しながら話し合う場面が多く見られたし、夜の情報交換会はアドバイスの場となった。
イ ボランティアの確保
ボランティアの確保はしていないが、金沢大学教育学部の女子学生1名が、社会教育実習にきており、小松市から一人で参加回した中2の女子生徒を主に見てもらった。生徒達は年齢も近いこともあり、学生に馴染むのが早く、中には大学生にあこがれる生徒も出て来るなど、メリットはあった。このようなことから、今後この事業運営には、大学生のボランティアを是非確保したいと考えている。
3 評価と展望
(1)成果
「不登校児童・生徒の心を癒す」というこの事業のねらいを、当青年の家の特色を活かした活動を体験することで達成することとした。