エ 自然観察
「雪入りふれあいの里公園」を利用し、自然観察を実施した。本館1階展示室では「繭」の企画展が催されており、昔ながらの機械を使って糸を紡いだ。あまりの長さに子ども達は驚きの声をあげていた。また、自然散策では、公園の担当者に園内を案内してもらい、草花の種類を教えてもらったり、動物の痕跡からどんな動物が生活しているのかを、教えてもらったりした。
オ 創作活動〜選択活動
子ども達の興味関心等に合わせて、第1期に自分たちが決定した創作活動をそれぞれ行った。友達の活動を見て興味がわき、先に決めたもの以外の活動に取り組む子どももいた。
(3)参加状況
1] 第1期〜計15人
小学生6人、中学生3人、保護者6人
2] 第2期〜計9人
小学生6人、中学生1人、保護者2人
※全体参加者8人
(4)事業の分析と考察
1] 異年齢集団の中での活動及び主体的な体験を重視し、自主性を尊重することについて
活動中はあまり口出しをせず、自分で選び、決め、友達と話し合いながら実行していけるような援助を試みた。第1期は保護者も参加したため、保護者に頼る場面が多くみられた。しかし、第2期では、保護者の参加を極力控えてもらったことと、第1 期での経験から活動の見通しがもてたことで、野外炊事等については、友達同士役割を決めながら、協力して活動することができた。また、テント設営においては、遅れているグループの設営を手伝うなど、友達を思いやる姿もみられた。さらに、第1期で、第2期の活動内容を子ども達自身が決めたことで、進んで創作活動や野外炊事に取り組むなど、第2期の活動が意欲的になった。
2] 時間に余裕をもたせることについて
話し合いや自己決定するまでに、相当時間がかかった。また、活動に入っても活動が持続せず、途中で投げ出してしまう子どもも見られた。事業を計画する段階から予想していたことであるため、活動時間を変更したりすることで、柔軟に対応することができた。
3] 段階をふんだ事業展開について
第1期では児童生徒に安心感を与えるために、保護者同伴の参加を試み、第2期では第1期の経験から安心感を与えると同時に、活動を児童生徒自身に計画させることにより、興味関心を喚起することで、児童生徒だけの参加を試みた。しかし、2人の児童は保護者が2期目にも同伴するという結果になった。自主性、自立性の育成というキャンプ療法の特徴から考えると、効果的でなかったが、人間関係能力の育成という観点からすれば、保護者同伴でも、参加した意味があったのではないかと考える。
4] 保護者への助言指導について
講師の先生との話し合いが終わった後、今後の継続した指導を個人的にお願いする保護者がでるなど、保護者にとっては収穫の多いものであったと考える。