5 成果と課題
(1)実施回数・時期・期間について
事業を大きく3回に分けて実施したが、それぞれの回でそれぞれの目的に応じた成果があがった。
野外教室は5泊6日で実施したが、プログラム・健康管理等の面では、適当であった。ただ、毎日、午前・午後と活動が入っていたため、活動に追われ気味であった。長期の場合は、途中に休息日を入れる等の配慮を必要とする。
(2)参加定員・スタッフ・班編成について参加定員50人は事業を進める上で適当であった。
スタッフは、1人のリーダーで班員10人の対応は、やや大変であったが、大きな問題等は生じなかった。なお、リーダーを熊本大学教育学部の学生に、救護を現職の養護教諭にお願いした。リーダーの殆どがこのような事業への参加は、初めてであったが、彼らにとってもよい経験となり、彼ら自身の成長にも役に立つものであった。
(3)プログラムについて
指導者研修・事前研修では、指導者研修として、事業の概要説明やリーダーとしての心構え等の研修、事前研修として、講話、化石のレプリカ作り、キャンプ体験、資料館見学、化石発掘等を行った。このことにより、スタッフにはリーダーとしての意識が芽生え、参加者には、野外教室への意欲づけができ、お互いの親睦も図られた。
野外教室は、中央構造線が走る熊本〜大分間を科学的な視点を持ち、日ごろ学校では味わえないダイナミックな活動を通して、科学に対する興味・関心を高めることができた。
また、5泊6日にわたる長期の集団生活により、自主性が芽生え、協力する態度や他を思いやる心が培われた。
発表会では、標本箱の製作、野外料理、野外教室のまとめづくり、各班による発表会等を行った。まとめを作成することで、探検隊を改めて振り返ることができ、発表会の実施により、参加者に、一つのことを成し遂げた充実感を味あわせることができた。また、発表会を、保護者等に参観してもらったことは、事業の広報や参加者の活動の様子を知らせるよい機会となった。
(4)健康・安全管理について
野外教室では、長時間のバスでの移動により、乗り物酔い等があったものの、救護スタッフによる毎日の健康チェックや指導により病気やケガ等もほとんどなく、全員予定通りの活動をすることができた。