国際交流の初歩は、山形県の郷土を理解し、交流に関心のある人たちのネットワークづくりと考え、事業のサブタイトルは「広げよう国際交流の輪」とし、目的を次のとおり設定した。
県内各地で行われている国際交流事業の中から日常生活に身近なことがらを取り上げ、「ことばの交流」「軽スポーツ」「食文化交流」などを通じて参加者が、交流の輪を広げ、相互の国際理解を深めるとともに国際的視野を高めるための入門期事業として開催する。
(3) 事業趣旨と「心の教育」の関わり
1] 学校教育について
本所利用者の約49%は小・中学生、高校生は約12%である。小・中・高校生が早い時期からグローバルな視野を持つことは、子どもたちの将来を展望する上で極めて重要なことである。ここに挙げた国際交流事業には、小・中学生の参加は見込めないが、参加した高校生・青年たちが国際理解を深め、視野を高めることは学校や地域に計り知れない波及効果があると考える。この事業が、第16期中教審で答申された「豊かな人間性」を持つ子どもの育成に寄与し「心の教育」の充実につながることを期待している。
2] 社会教育・家庭教育について
山形県では教育目標の第1に、「豊かな心を持ち、創造力に富む、たくましい人間の育成」を掲げ、「心の教育」を推進するために青少年教育施設には、生涯学習の拠点としての期待が寄せられている。青少年教育施設が、「心の教育」を実現する効果的な手だてとして、地域関係機関と連携を深め、教育諸機関と融合を図ることは重要な今日的課題である。お互いが連携・融合を深めることによってより充実した「心の教育」が可能になると考える。
3 事業概要
(1)事業の内容
ヤングフェスティバルin海青'97
-広げよう国際交流の輪-
(2)事業展開
6月7日と8日、2日間にわたって行われた事業には、秋田県南部、山形県の最上・庄内地方一円から外国籍参加日者21名を含む、90名の青年・成人が集った。参加者の区分は、高校生4,大学生4,勤労青年61,成人が21名であった。外国籍参加者の国籍は、米国・カナダ・英国・ハンガリー・中国・韓国・フィリピン・ベトナムの8カ国に及び、参加者の職業は、農業、会社員、新聞記者、ALT(英語指導助手)、自営業など多彩で国際色豊かなバラエティーに富んだ顔ぶれとなった。