あかぎダイナミックフィールドセミナー
〜青年のための野外教室〜
国立赤城青年の家 専門職員 千木良保之
1 事業の概要
本事業は、文部省青少年教育行政の重点施策の一つである「青少年の野外教育月間」が、平成9年度に初めて設定されたのに対応して、当赤城青年の家において、筑波大学飯田稔教授を委員長とするプログラム開発委員会を設置し、一年がかりで新規プログラムを開発し、大学生・社会人を対象に、平成9年度から実施している期間1週間の大型主催事業である。
平成10年度は、2年目の実施であるが、関東平野を雄大に流れる利根川周辺の自然とそれがはぐくんだ歴史・文化を、野外活動をとおして直接体験することにより、自然と歴史・文化について理解を深めるとともに、他人を思いやる心や感動する心など、豊かな人間性、自立心、協調性、持久力等を涵養することを目指し、8月4日(火)から8月10日(月)までの6泊7日で実施した。
参加者は、社会人11人(男子4人、女子7人)、大学生等28人(男子13人、女子15人)、計39人であり、大多数が全プログラムに参加した。
2 事業の展開
(1)日程
第1日目 8月4日(火)
開講式、水上宝台樹キャンプ場へ移動、野外炊飯
第2日目 8月5日(水)
文学歌碑オリエンテーリング、マシンテンバイク・ツアー(裏見の滝から藤原湖、約10km)、バーベキュー・パーティー、キャンプファイアー
第3日目 8月6日(木)
水生生物観察(水上町)、ラフティング(水上町、約1.5km)、赤城青年の家へ移動、富士見村営温泉「見晴らしの湯」
第4日目 8月7日(金)
赤城青年の家での活動体験(乗馬、七宝焼き、木の葉染め、わらじ作り、オリエンテーリングから選択)、いかだ下り用のパドル作り(一人1個製作)
第5日目 8月8日(土)
前橋文学館で萩原朔太郎の詩の朗読を聴く、前橋市昭和大橋河川敷へ移動、いかだ作り・操艇練習、赤城大沼湖畔精霊流し
第6日目 8月9日(日)
前橋市昭和大橋河川敷へ移動、いかだ点検・操艇練習、いかだ下り(コース全長12 km)、交流会
第7日目 8月10日(月)
閉講式
(2)主なプログラムの展開
マウンテンバイク・ツアーでは、10人1組の班編制とし、コース案内を民間団体のインストラクター1名に依頼した。
内容は、急斜面、階段、ドリフト走行等冒険性を高めるとともに、安全管理も徹底したので、参加者にとって満足度の高い活動になったものと思われる。