2日目は外に出かけ、採集に専念する。
「植物班」は、よく目にするものの、普段は気にも止めない「ツル科」の植物を採取して、ケント紙に張り、ラミネーターでカバーして、標本を作る。
「昆虫班」は、捕まえてきた昆虫(トンボや蝶やバッタが主なものになるが)をハレパネにピン止めして標本にする。
オニヤンマを追いかけて、何度も転びながら、とうとう捕まえたお父さんの迫力には、講師も職員も感心させられた一幕もあった。

(親子2人でテント設営)
【キャンプファイヤーのスタンツづくり】
それまでの班活動は、親たちも一緒に加わるものの、傍観者の立場で、子どもたちを見ていた。スタンツ作りの時だけは、親グループは別に集まり、親のスタンツづくりをする。
子どもたちには、「なぞなぞとテレビの物まねは禁止」の条件を出す。この条件を出さないと同じような出し物になってしまう。
その点、親の方は、スタートこそ子どもたちと同じで、なかなか進まないものの、いざとなるとさすがに手の込んだ出し物を用意してくれる。
親の出し物を見た子どもたちは、自分の親を見直すようである。中には「あんな恥ずかしいことすんなよ」と言っていた男の子もいたが・・・。
【ジャガイモ掘りと野外炊さん】
青年の家から、歩いて20分位のところに、無償で借りている。平成9年度までは、この畑を使って、親子で農作業を体験する事業を行っていたが、今年度から、植えたジャガイモとニンジンを子どもたちに採らせることにした。
自分たちで掘ったジャガイモとニンジンを使ってカレーライスを作るという設定である。欲をいえば、ジャガイモの植付けから体験できるとよいのだが、土の中からジャガイモを掘り起こすだけでも、子どもたちは大喜びであった。カレーライス作りも、班ごとに親子で取り組んだが、できる限り子どもたちに作らせるよう伝えてあったものの、班によっては、見かねたお母さんが段取りよく作り始めたところもあった。
【竹の風鈴作り】
野外クラフトを、出来る限り自然のものを使って取り組みたいということで、平成9年度は、川原から適当な石を拾ってきて、ストーン・ペイントに挑戦した。平成10年度は、竹を使っての風鈴作りを試みた。
のこぎり・なたを使うので、父子グループは、スムーズに運んだものの、母子グループは四苦八苦の様子が見られ、次に、凧糸で結び合わせていく場面になると、逆の現象が見られた。
4 指導補佐員(ボランティア)の悩み
この事業には、班付きの指導補佐員と本部補助の指導補佐員をお願いしている。
指導補佐員に関しては、彼ら自身にも、また、担当者にも悩みがある。
指導補佐員の悩みは、親子で参加しているため、自分たちが、「どこまで子どもたちの中に入っていけばよいのか」ということであった。
事がうまく運んでいる時はよいが、トラブルが生じた時に、どうしても親への遠慮が出てくる。