異年齢の中で自分の役割を持ち、協同して活動していくことが苦手な子どもも増えてきている。短期間であっても、年齢の違う集団は、大きな意味を持つと確信している。
三つ目のねらいは、親子にある。
「家庭内での親子の会話が乏しくなった」といわれて久しくなる。そうした警告に発奮して、親子の時間を意識的に作ろうとしている親も多い。
しかし、せっかく親子の時間を作ろうとする努力も、大型レジャー施設であったり、ツアー旅行であったり、他人任せの見学会であったりする傾向にあるのではないだろうか。
それはそれで、意味のないことではない。だが、現代の親子に必要なことは、「親子で一緒に○○をする」「親子でじっくり話す時間を持つ」ということだと思う。短時間であろうと、親子でそうした時間が持てるプログラムを用意できないだろうか。特に、父親との時間が持てたらと思うのである。(平成10年度は24組中8組が父子であった)
3 事業内容
ひとつのテントを、数家族で使用すると、作業の時に遊んでしまう人ができてしまう。それに、他の親子に遠慮して、親子の会話もできなくなる恐れがある。ドームテントを使用しているため、初めて使用する親子にも、それほど難しい作業ではないと思う。
説明が終わると、 1班はすぐにテント設営に向かう。場所は、青年の家には敷地がないため、すぐ近くの林をお借りしている。残りの2班は、班活動の時間となる。
【自然観察】
自然観察は、「植物班」と「昆虫班」に事前に選択してもらうことにしている。
どちらも、1日目は標本作りから始まる。「植物班」は、すかしゆりを分解し、それぞれのパーツをケント紙に貼り付け、名前をつけて、ラミネーターでカバーする。「昆虫班」は、カブト虫をお湯の中に漬け、足の1本1本を丁寧に伸ばして、ハレパネにピンで固定して行く(採取した昆虫もお湯に漬けて足を伸ばす)。