3 事業の展開について
本事業は、指導者育成を目的としてスタートすることになった。県立の青年の家の本来の目的に合致するものであると考え、ネーミングも野外活動中心で、さらに“お父さん、お母さん出番ですよ!”ということで、「緑のステージ」に決まった。
(1)一貫性のある内容を含める
毎回連続して習得する技術の向上を目指してパートIV以外は、キャンピング、野外炊事、 星座観察を必修科目的に配置し、大学の専門家による、子ども達との付き合い方をテーマにパートI・II・IVで講演会を設け、参加者の指導の指針となるよう配慮してみた。
(2)講師選定について
講師の選定については、ここ数年間にわたる各先生方の専門知識を的確に把握していた資料を基に、適当な講師を用意でき、成果を上げることができた。例えば、過去、他の主催事業において動植物観察の講師をお願いして、大きな成果を上げた方々をとおして、更に次の講師を紹介してもらうなどの方法もとり、講師スタッフの充実を図ることができた。 このことについては、順調にいったと考えている。
また、他の団体との協力体制については、星座観察については、新潟大学理学部の教授、学生に、星座観察車については、三条市教育委員会社会教育課に、野鳥観察には、新潟野鳥の会の協力をいただいた。いずれも、ここ数年間協力をいただいている実績があり、快く協力いただいた。
4 評価と展望
(1)問題点とその後
参加者の方々からは内容については好評で、若干の順番の入れ替えなどを考える点はあるが、大きく次年度以降も変更を加える必要はないと思う。しかし、予算とのかかわりで、削らざるを得ないものも出てくるかと思っている。
ねらいを立て実施したが、定員割れを起こした点が一番の問題であったと思う。これは、親子での参加を認めないことが大きく影響を与えた。参加の問い合わせの多くが、“子どもは連れて行けないのか”であり、その結果参加できないというのが現実であった。
前年度までの「親が子につたえる体験学習」では、親子参加を許容していただけに、それとのギャップが大きかったようである。
次年度は、親子の参加を認め、募集する予定であるが、当初のねらいの指導者養成を念頭に置きつつ、親と子が別々に活動する内容へ変更する方向で検討している。親子合同で活動する場面も作るが、基本的に親は親、子は子というように、プログラムを2本立てで実施するものである。これにより、参加者の増加と、子ども達だけの野外活動の場を与えてあげることへつながるものと確信している。(職員配置など、かなりの負担になりそうではあるが)
(2)おわりに
初年度が終わり、2年目に入るが、前述したとおりかなりの対応の変化を考えている。今後も、より前向きに対応していきたい。数年後、学校が週五日制になろうとしている今、現代的課題対応事業として、当研修センターのメイン事業として、「緑のステージ」を定着させ、その充実を図らなければならないと思う。
子ども達の「生きる力を育むため、率先して子ども達の前に立ち、行動できる大人の育成が、この「緑のステージ」の役割といえるだろう。
私たち関係職員は、そのために、経験が不足していると思われる大人の方々に、具体的な活動を提示し、実践させ、自信をもってサービスしていくべきであろう。
多くの方の協力と御支援により、本事業が一応の成功を収めたことに感謝申し上げ、まとめとする。