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長く滞在させるために事前に整えておかなければならないシステムはたくさんあります。例えば、連泊すれば安くなるというシステム、それからその間の移動の問題も大事です。レンタカーやレンタサイクルを利用することも検討の価値があると思います。

伊勢志摩の集客の仕方と、それ以外の地域の集客の仕方は違うと思います。

私は、伊勢志摩以外の地区のほうが観光資源がまだまだたくさん眠っていると思うのです。例えば1つの村とか町単位で本気で町おこしをやっていけばおこせるところはたくさんあります。逆に伊勢志摩、鳥羽などについては、リピーターをどうやって増やしていくかが課題です。

それから料理も大きな要素です。特色のある郷土料理を開拓してほしい。

それと温泉のイメージがない。奥に行けばあるらしいのですが、あまり知られていません。温泉があるなら、温泉の魅力も打ち出していけばいいと思います。

営業的な観点で言えば、スペイン村にしても、戦国時代村にしても、まだまだ情報発信の仕方やPRの仕方によってはお客様を呼ぶことができると思います。情報発信は非常に難しい。というのもお客様のほうが情報を非常によく知っていらっしゃるし、たとえ情報を旅行会社が持っていてもなかなか整理しきれていないからです。

大規模集客施設については、これからさらにそこをどう磨いていくのかということが今後の課題になると思います。逆に未開発のところについては、旅行会社が宣伝をして売っていくことがその地域にとってよいことなのか。未開発というのは素朴なよさという点で、1つの観光地の魅力であることに間違いありません。それをそのまま生かしながら売っていく能力は旅行会社にはない。だからそこは違う手法でマスコミやインターネット情報、そういうことで発信をしていく方法があると思います。

 

 

 

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