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ギリシャ神話に出てくるメデューサ(髪の毛が蛇になっている)の顔のレリーフがある。人骨77体発見。年齢、性別、病因調査の結果骨から貧血症や関節炎の症状が見られた。歯は黄色く着色しているのは飲み水が関係しているのであろう。今でもこの地域の人々の歯も黄色くなっている。ただ興味深い事に、上流階級の人骨の歯は白い。やはり綺麗な水を飲んでいたのでは無かろうか。97年度の調査では獣の骨で作った女神の像が発見された。この像は18才位の女性のミイラが身につけてパルミラで初めて発掘された。遺物の調査後発掘跡には覆い屋根をかぶせる作業を行い当面の調査は終了する。

2) パルミラ博物館

Mr. Khalid Assad パルミラ博物館館長

Mr. Ali Taha パルミラ博物館副館長

樋口団長が挨拶と団員の紹介をし、館長よりパルミラ発掘等現状の簡単な説明があった後館内を案内していただいた。最近パルミラの城壁の内側で発見された石像の頭部や一般観覧者は見ることができない秘蔵品を館長自らの説明で見せていただいた。

7] イスタンブール

1) Mr. Erdogan Ozogul トルコ旅行業協会(TURSAB)理事

当方よりミッションの目的、経緯等説明後、理事よりトルコ旅行業協会の紹介、現状説明が合った。

皆様のおいでを歓迎する。トルコと日本の距離は遠いが関係は深い。シルクロードは我々の夢を生む。歴史上、過去の交易道路であったばかりでなく、よいプロモーションプログラムを作ることは、両国にとって有益だ。TURSABとしても協力したい。

TURSABにつき説明があった。

現在4,200会員がいる。トルコではTURSABに加盟後、観光省の認可を受けて初めて旅行業社として登録できる。他の業界と比べ組織力、管理力は強い。26年前に設立され、昨年25周年を祝った。会員数が多く入会金や年会費収入で財政面でも強い基盤を持っている。トルコ全土に50の地方事務所がある。全部で100人のスタッフ。協会の業務は会員権利の保護、トラブルの処理等。トルコには3種類(ABC)の旅行社があってAはインバウンドもアウトバウンドもできる。B及びCグループはインバウンドができずAが作った商品を販売するもの。約80社がJATAに参加しており、おもに彼らが日本人の旅行を扱っている。そのうち約10社が日本と特に太いパイプを持っている。残りは年に1か2のグループの扱いしかない。

以下は質疑の概要

質: 昨秋以来アジアの経済混乱で日本人旅行者数の変化はどうか。

理事:確かに日本人は少なくなっているが、他のアジア諸国から比べれば減り方は少ない。

タイ、インドネシア、韓国は落ち込みが大きい。

質: 旅行者の構成は。

理事:1位:ドイツ230万、2位:ロシア150万、3位:英国。日本は8.3万人、韓国2.4万人。会員用に情報誌を3カ月に1回発行。月刊誌もありTURSABのことや、ビジネスの状況を紹介している。今我々が積極的に取り組んでいる黒海プロジェクトを紹介する。今回、黒海旅行業組合を設立した。(黒海を取り巻く11カ国で構成。中には黒海に臨まない国もある)これまで3回の総会を持った。今年9月にもルーマニアで定例会を持ち、黒海共同プロジェクトにつき検討し、ジョイントツアー商品、そのプロモーションや具体的な企画である黒海クルーズ、黒海フェステカバルの開催(各年各国持ち回り)、共同ツアーたとえばイスタンブール、ブカレスト、ソフィアやイスタンブール、キエフ、モスクワ等のシティパッケージ商品を企画する。これら商品を会員に配布しく政府ベース、協会ベースでツアーを実施することで世界に黒海の新しいイメージを作り出す。

 

 

 

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