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(b)機上側動作確認テストI(ACARS通信機動作確認テスト)

 

1]ACARS通信機単体試験(平成10年11月5日、平成11年2月24日)

ACARS通信機の受け入れ試験として、ACARS通信機の単体試験を実施した。単体試験では、電源投入およびRF出力、リンクテスト出力、GPS受信、データ設定に関する試験を実施した。データ設定試験において一部設定項目が反映されないという現象が発生していたものの、その他については正常な動作が確認された。

 

2]ACARS通信機-JDLC連接テスト(平成10年11月11日〜平成10年11月13日)

CNS-12をアビコムオベレーションセンターに持ち込み、同軸ケーブルで評価用JDLCと有線接続して通信試験を行い、CNS-12がアビコムジャパン(株)の提供するVHFデータリンクシステムにおいて正常に動作するかどうかの確認を行った。

その結果、ACARS通信機-JDLC間において通信が確立できないという現象が発生したため、ACARS通信機製造メーカーにて試験を実施した結果、CNS-12製品全般に共通の現象であることが判明し、メーカーにて改修を実施することとなった。

 

3]実機搭載テスト(平成11年2月25日、3月2日、3月4日)

川崎重工業(株)岐阜工場において、BK-117にCNS-12を搭載し、飛行中および非飛行中における実機搭載テストを実施した。その結果、運航上問題となる電波干渉は生じないことが確認されるとともに、GPS受信機能も正常に動作していることが確認された。また、通信機能については無線通信環境においても有線試験時と同様の現象が確認された。

 

また、本年度試作装置の動作確認試験の実施と並行して、分科会において平成11年度以降に実施する予定の評価試験計画についての検討を行った。ここでは、評価試験の方向性を明確にするために、評価目的、評価対象、ならびに評価方法の叩き台を作成するとともに、その叩き台に基づいた試験空域、評価スタッフ等についての検討を行った。

 

(5) 国内外の最新事例調査[第6章]

小型機運航に対する地上支援システムのあり方を検討する上で参考となる国内外の最新事例について文献調査を実施した。ここでは、小型機におけるデータリンクの利用、小型機への情報提供サービス、および小型機搭載用アビオニクスの3点に着目し、以下のシステム、サービス等についての調査を実施している。

・自動空港アドバイザリサービス(米国ANPC社及びGalaxy Scientific社)

・位置特定機能付ヘリコプタ画像伝送システム(川崎重工業株式会社)

・Echo GPS Moving Map system(米国Echo Flight社)

・Avidyne Flight Situation Display(米国Avidyne社)

・航空気象レポーター(フィンランドVaisara社)

・イリジウム航空サービス(米国Iridium社)

 

 

 

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