6.2.2 位置特定機能付ヘリコプタ画像伝送システム1
(1) システム概要
川崎重工業が開発した位置特定機能付ヘリコプタ画像伝送システムは、ヘリコプタで撮影したTV画像に付加して自機の位置や被撮影地点の位置や撮影範囲のデータを地上に伝送することで、従来のTV画面による実況録画だけでは得られなかった“正確な”位置や撮影範囲を地上でリアルタイムに把握できるシステムである。
本システムは従来のTV画像伝送システムとGPS/MAPシステムを組み合わせたものであり、報道や防災、巡視などヘリコプタによる様々な情報収集ミッションの有用性を高めることが期待される。本システムの特徴を図6-2に示す。
(a)画像撮影
2種類のカメラとテレビカメラ安定装置により安定した高品質の画像を撮影できる。
(b)位置特定
GPS/MAPシステム等からのデータにより自機の位置だけでなくカメラが捉えた被撮影地点の位置および撮影範囲を特定することが可能である。
(c)データ伝送
従来の画像(および音声)伝送用の電波に自機位置、被撮影地点の位置および撮影範囲のデータを乗せて伝送し、地上設備において撮影現場の確認および被撮影地点の2次元地図上への表示がリアルタイムで可能となる。