このようにGOLAY符号による誤り訂正符号が付加されたデータは、入力データの倍の長さとなる。
一方、GOLAY符号の復号による誤り訂正処理について以下に述べる。
GOLAY符号の復号をソフトウェアで行う場合、約18ms時間がかかった。V/Dバースト受信後、ACKを返すまでの時間に於いて検討した遅延時間バジェット(表4.4.2-3)の値によるとGolay復号化に与えられた時間は、6msである。処理時間を短縮し、この時間に納めるため以下に示すハードウェアを使用した。
図4.4.3-2に動作原理を示す。ハードウェアの動作原理は[Kasami Decoder]を使用した。(Lin, S.and Costello, D.j.,Jr:「Error Control Coding Fundamentals and Applications」1983年版より)
この方式は、シンドロームレジスタと呼ばれる部分を回転させ、誤り部位をT0,T1,T2のスレシホールドにより検出する。このT0からT2の結果が誤りビットの数であり、この数に応じてシンドロームレジスタを回転させ、ゲートG4によりBuffer registerに蓄えられた入力を訂正する。
この復号回路により入力される24ビットのデータに含まれる3箇所の誤りが訂正されることを、TDMAボード上のファームにテストプログラムを書き込み確認した。