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4.2 高周波部

 

TDMAに対応するための機能見直しに関して設計検討を行った。

図4.2に高周波部の系統図を示す。

 

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図4.2 高周波部の系統図

 

4.2.1 受信系統の検討

 

モード2はCSMA(Carrier Sense Multiple Access)方式であり、受信キャリアをなるべく低レベルで検出し、受信処理を開始している。このため、SARPsで規定されている受信感度(-87dBm:ANNEX10 Volume III{Amendment72}6.3.5.1)よりも弱い信号レベルまで受信できる実力を有する。現在のモード2に使用されている受信系の受信可能な範囲の実測結果を以下に示す。

最低受信感度 -103dBm

最大受信強度 +7dBm

ダイナミックレンジは110dBである。現在の装置はこのダイナミックレンジを実現するため、30dBの減衰器を使用している。

TDMAとして考えられるAGC系統としては、バースト前縁のランプアップおいて受信信号のレベルを計測し、AGC電圧と減衰器のON/OFFを制御する方法が考えられる。この受信系統の利得制御はバースト期間中ホールドされ、遅延検波に適する信号強度を保つ。

モード2の場合、バーストが終了すると2.5ms後に利得制御はリセットされ、初期状態である受信感度最大の状態に復帰する。

 

 

 

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