3.3 シミュレーション・プログラムの基本設計
3.3.1 機能概要
シミュレーション・プログラム(以下、“本プログラム”と言う)は、VDLモード3ドラフトSARPsで規定されている以下のサブレイヤの機能を有する。
・媒体アクセス制御(MAC)
・データリンク・サービス(DLS)
・リンク管理エンティティ(LME)
本プログラムは、上記サブレイヤで規定されている機能のすべてを有するものでなく、モード3の管理(M)バースト特性及び空地間伝送遅延の測定/評価を目的とする機能のみを有する。
本プログラムは、1台のパーソナル・コンピュータ(PC)で動作するものとし、地上局/機上局間の通信を模擬するものとする。空地間の伝送データ(音声/データ)は、モデル化したシナリオ・データを使用するが、このシミュレーションではボコーダ等を用いないため、実際の“音声”は使用せず、“音声”は“データ”に置き換えた通信の模擬を行う。
3.3.2 動作概要
地上局及び各ユーザ・グループに属する航空機のすべてをシミュレートした場合、通信負荷が多すぎ正確な評価を行うことが不可能である。本プログラムでは、空地間の通信をシミュレートするプログラムであるが、地上局における通信を主としてシミュレートする。