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(4) 網離脱(リンク解放)

リンク解放の手順には、メッセージ伝送による「明確なリンク解放」とポーリング指示またはポーリング応答の未受信による「暗黙のリンク解放」が存在する。

・「明確なリンク解放」手順

航空機は、次の3項目に関して「明確なリンク解放」手順を行う。

・パイロットが手動で新しいチャネルを選択

・地上局から“次網コマンド”を受信

・航空機が“自動化ハンドオフ“を実行(3T構成のみ)

・「暗黙のリンク解放」手順

航空機が地上からの“ポーリング指定”をTL4(ポーリング間隔)の間受信した場合、または、地上局が航空機からの“ポーリング応答”をNL2(ポーリング応答カウンタ)の間に受信しない場合にリンク解放とする。

 

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(5) ハンドオフ手順

モード3のハンドオフは、モード2の“make-before-break”(航空機は、どこかの地上局と必ずリンクしている)方式でなく、旧地上局とのリンク解放手順を行った後新地上局とのリンク確立手順を行うことによりハンドオフを実行する。

また、モード3のハンドオフはサブネットワーク層のコネクションの状態により

・同一GNI(地上細インタフェース)ハンドオフ

・異なるGNIハンドオフ

に分けられる。

同一GNIハンドオフは、サブネットワーク層のコネクションは切断しない、異なるGNIハンドオフはサブネットワーク層のコネクションを切断するハンドオフである。

 

(6) 回復手順

地上局のシステム障害等によるVDLの機能が喪失した場合に、網加入手順を省略して覆域内の航空機とのリンクを再確立する手順として“回復”メッセージを一斉同報する。この時地上及び航空機はすべてのリンクが確立するまで「回復モード」で動作する。回復モードの間地上局は航空機を1機ずつ順番にポーリングする。航空機は“網加入応答”を送信することでICAOアドレスと自局IDを地上局に通知することでリンクの再確立を行う。

 

 

 

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