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7. 結 論

 

ユーロの導入はすでに国際社会に重要な影響を与えているが、将来、さらに重要な影響を及ぼすだろう。早晩、国際金融制度を設計し直し、ドル、ユーロ、円という三大国際通貨間の暫定協定を再定義することを余儀なくするであろう。こうした状況により非常に好ましい影響が起こるであろう。特に、この機会を国際通貨危機と金融危機の頻度と被害の程度を削減することを目的とした規則作りに利用することができるなら、非常に好ましい影響がもたらされよう。そうなれば、ユーロはよりバランスが取れ、より安定した国際通貨制度を創設する好機を提供してくれるかもしれない。

 

参考文献

Bekx P. (1998), "The Implication of the Introduction of the EURO in non-EU countries",(ユーロ導入が非EU加盟国に及ぼす影響)、 Euro-papers, n.26, July.

Dixon J. (1998), "Speech on EMU"、1998年6月4日に経団連で行われたセミナーでの演説。

Duisenberg W.F. (1998), "The Stability-oriented Monetary Policy Strategy of the European System of Central Banks and the International Role of the EURO ",1998年11月12日のニューヨーク経済クラブでの演説。

Hartmann P. (1996), "The Future of the EURO as an International Currency: A Transaction Perspective", CEPR Research Report n.20.

Krugman P. (1998), "The Confidence Game", The New Republic, October 5.

 

 

 

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