シー卜31
監督者の役割
組織における監督者の役割は、次のようにまとめることができます。
1 上司の補佐
監督者は、上司に対してはよい部下、よい補佐でなければなりません。上司を補佐するためには、まず、上司が何を求めているかを認識する必要があります。上司の意図するところを理解し、報告、提案、相談、進言などを積極的に行い、誠実に補佐しなければなりません。そのためには、監督者は次のような点に留意する必要があります。
・組織の方針をよく理解すること
・上司に対して、適時、適切に仕事の報告や相談をすること
・上司に対して意見や提言を述べること
・仕事の内容や現況について、いつでも上司の質問に答えられること
・仕事の結果について、責任を負うこと
・上司の職務を代行できる能力を養っておくこと
2 同僚などとの連絡・協調
組織が一体となって活動するためには、監督者は上司や部下といった縦のラインばかりでなく、同僚や関係部署の人たち、つまり横との関係も円滑にするように努めなければなりません。
横との関係を円滑にするとは、仕事の上での連絡、協調をよく保ち、お互いの人間関係をよくすることです。部署間の調整は、より上位の階層の管理者による調整に待つ面も大きいかも知れませんが、いつも上司に頼ることなく、各監督者が自ら進んでチームワークをよくするように努めることが必要です。
同僚や関係部署の人たちとの円滑な関係は、仕事上及び個人的な接触での言動が積み重なって築かれるものです。監督者は以下の観点から、良好な関係構築に努める必要があります。
・組織の一員としての自覚を持つ
・仕事に関する情報交換に努める
・同僚や関係部署の人たちの立場を理解し、尊重する
3 部下の指導・監督
部下を持つ監督者の主な職務は、部下を使って、与えられた目標を達成することです。すなわち、部下を通じて仕事をすることが、監督者の最も重要な職務といえます。
部下を通じて仕事をするという面から監督者の職務を分けてみると、次のようになります。
・仕事を管理する
・仕事を改善する
・部下を育成する