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シート28

 

執務環境

 

執務環境を整備する際の要点としては、次のような点が挙げられます。

 

1 温度

 

人がオフィスにおいて最も快適に感じる温度は、人による感じ方の違い、その国の気候、作業の種類などによっても違いはありますが、大体20℃〜26℃ぐらいと言われています。暑すぎたり、寒すぎたりすると、職員の健康に良くないばかりでなく、業務効率に想像以上のマイナス効果を与えます。なお、コンピュータなどの機器が発する熱にも留意する必要があります。

また、地球温暖化防止のため二酸化炭素排出削減やエネルギー節約が求められており、冷房・暖房は控えめにする必要があります。特に、政府が国民にこれらの削減・節約を呼びかけている場合には、政府が率先して節約すべきであり、公務に対する信頼を損なわないためにも、留意する必要があります。

 

2 換気

 

空気は、たばこの煙やほこりのほか、人体から発する炭酸ガスなどによっても汚れます。空気が汚染された事務室は、職員の健康の面からも来客に与える印象の面からも好ましくないので、換気には十分気を配ることが大切です。なお、たばこについては、間接喫煙の問題も指摘されており、事務室における喫煙を禁止・制限している組織が多くなってきています。

換気には機械による強制換気と自然の風を利用した自然換気があります。自然の風には揺らぎがあり、その揺らぎが人の心を和らげたり、想像力を高めたりすると言われており、可能であれば自然換気が望ましいと言えます。

 

3 採光

 

明暗の対照が著しくならないように、また、まぶしさを感じさせないように配慮しつつ十分な明るさを確保することが大切です。できる限り自然光を取り入れるため、窓をふさがないようにし、窓自体も掃除するようにしましょう。自然光は、健康にプラスになるだけでなぐ、人の心を明るくし、創造性の発揮を促進すると言われています。

 

4 騒音

 

騒音の発生源としては、ファクシミリや複写機などの事務機器、電話、会話、外部の騒音などがあります。電話や会話は仕方ないとしても、事務機器類はできるだけ集中させて、なるべく事務室と隔離することが望ましいと言えます。

騒音は、事務室内についたてを立てたり、そのついたてに布カバーをかけるなどのちょっとした工夫で減らすことができます。外部からの騒音については、窓にカーテンをつけることも一案です。

 

 

 

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