2. 演劇練習館「アクテノン」
(1) 概要
演劇練習館は、演劇・その他舞台芸術の練習専用の施設として、平成7年12月に開館したもので、水道局旧配水塔の再々利用である。この建物は、昭和12年に配水塔として建てられ昭和19年に使用が休止された後は、昭和40年から平成3年まで図書館として利用され、再び平成7年に演劇練習施設として再々利用されたものである。ギリシャ神殿風の外観が特徴で、平成元年に名古屋市の都市景観重要建築物に指定され、さらに平成8年10月には演劇練習館を中心とした公園整備全体を対象に、建設省の都市景観大賞を受賞している。グッドデザインと施設の空間をうまく活用できた好例であろう。愛称「アクテノン」は演劇のアクトと、外観からイメージされる演劇の発祥地ギリシャの神殿パルテノンとの合成語である。また建物が配水塔であったことから、水のアクアも連想されることから愛称として名付けられた。(写真-1、図-1参照)
(2) 規模
鉄筋コンクリート造、地下1階、地上5階、延床面積2,996平方メートル
(3) 施設内容
リハーサル室1室、大練習室5室、小練習室3室、研修室、和室、野外劇場
(4) 改修費用
12億27百万円
(5) 利用実績
表-2に利用実績をまとめた。
「観る者」より「演ずる者」の方が多いとジョークでいわれるほど演劇が盛んな地域のため、アクテノンの利用実績は多い。開館日あたりでいえば、連日に利用され、午前・午後など利用の単位でみてもほぼフルに利用されていることがわかる。