財源と権限が有ればいけるんだろうけれども、分権のキーワードの3つめは人間であります。自治体の在り方というのはここ5年、10年、15年ぐらいは本当に大変でしょうけれども、40年前の市町村合併とは違う平成の改革だと思います。どうか本当に学習のシステムづくりと市町村が何を任されてもやっていける企画能力を持つ職員づくりに県や市町村は本腰を入れて欲しいなと思います。その資質や能力は今の市町村行政には、私はあると思っています。
最後に一つ、私の住む藍住町は徳島市に近く、隣りの北島町や板野町や鳴門市と合併をしても、また広域行政を考えてもいいというような町ですけれども、例えば鷲敷、相生、上那賀、木頭、木沢というような山間部で広域、しかも人口減が続くような地域は大変だと思います。小さい頃に、「2回目行くなら祖谷はイヤイヤ、木頭は二度とキトウない。」という言葉を7歳ぐらいの時に聞いたんですが、ごめんなさい、その町の皆さん。何を言よんかいなと思って私は聞いて、今でも頭に残っているんです。その意味は徳島から遠いということですね。しかしその遠い所にも車で1時間位の時代が来ました。いよいよ地方は、徳島に住む人、祖谷に住む人、上勝に住む人、半田に住む人など住み分け時代がきたと思うんですね。
そこで是非、新しい感覚を持って末端の市町村の自治体づくりに私は頑張ってほしいと思います。そうして地方分権の方向生を私達県民に明確にしてほしい。そうすることで県民も夢を語り、いわゆる住民の基本であります住民福祉、幸せな町が少しずつ、大変な時代背景の中にも生まれてくるんじゃないか、そういう提言をさせて頂いて締めくくりさせて頂きたいと思います。
森田
どうもありがとうございました。それでは佐藤町長さんお願いします。
佐藤
先程、控え室で米田さんとか近清さんとお話をしていたのですが、分権時代はまさに市町村長が全責任がありますよというお話しでございました。それは確かにおっしゃる通りでございますが、私がその時に申し上げたのは、「残念ながら私どもはこれ4年に1回選挙があります。だから地方分権や言うて一生懸命やりよったら、たいがい落選しまっせ。」と。「あの町長は、あの知事さんは、地方分権で将来に向かって一生懸命やりよるなあという場合には、出来たら2割増、3割増の投票アップをしてもらえるような仕組みが出来たら有難いなあ。」と言って冗談でお話しをした訳です。