そこで県内の状況に目を向けてみますと、極端な言い方をすると、県下の50市町村にも随分行政と住民の連携・協力や町づくりを進めていく体制づくりに市町村の格差が見られていると思います。会場に50市町村の議会議員さん、市町村長さん、あらゆる方がおいでているわけですから、1市町村の町村名を挙げるというのは問題もあろうかと思いますけれども、これは私の発言を許していただいて、例えば勝浦郡上勝町のようにこの10数年来、官民による学習会を通して地域の将来像を描きながら、夢の語り合える地域ビジョン策定を進め、一人ひとりの意識が向上している町と、やはりそうでない町村とその格差は私は広がっていると思っています。
やはりこれからは、地域の持つ資源や魅力を生かす独自の町づくりが大切になろうと思う訳ですが、そのためにも明日のわが町をどう変えていくのか、住みよい地域にどうしていくのかということを行政と住民が考え、そして語り合える童門先生の言う自己向上のできる地域づくりを目指すことが、今は本当に急務だと思っています。地方分権なんていう解りにくい明確さのない言葉で動揺するのではなく、本当に住みよい地域をどうみんなで作っていくかという解りやすいテーマに地域・地域で変えるべきじゃないかなと考えています。今、私の住む藍住町では、県下で3番目になろうかと思いますけれども、来春のスタートを目指して情報公開制度をスタートさせるということで、私も審議委員になって今審議をしているところですが、この情報公開の大きな目的というのは、隠していたものを見せろというようなものでは全然ないわけでありまして、いわゆる町づくりへの住民参加であります。行政と住民が共通の情報をもとに議論の舞台をつくり住みよい町をつくることに情報公開の目的はあろうかと思います。分権型地域社会づくりへの行政の課題としては、住民参加の仕組みづくり、合意づくりに是非工夫し知恵を出してほしいなと思っています。
それと、もう一つ忘れてはならないのが、その一環として、地方議会の果たす役割というのが、ものすごく大きな重要性を占めてくると思います。議会と行政と住民が合わせて地域改革、いわゆる意、識行動改革をしていくところに新しい町の姿が見えてくるのではないかなと思います。
森田
はいどうもありがとうございました。それでは近清副会長お願いします。